防爆構造の種類
「防爆構造」は、可燃性ガスや粉塵による火災や爆発を防止するための構造です。石油精製、石油化学、化学合成プラントなどでは可燃性ガスや液体の蒸気が空気中に放出され、点火源と接触すると爆発の危険が生じます。
このような場所では防爆機器を使用する必要があり、危険の程度に応じて適切な構造の防爆機器を選ぶことが重要です。ここでは、防爆構造の種類とその特徴について詳しく解説します。
耐圧防爆構造
耐圧防爆構造は、爆発性ガスの侵入や内部の爆発に対して耐え、外部の爆発性ガスに引火するリスクのない構造です。容器内の爆発圧力を制御し、安全性を確保する仕組みを備えています。
1種および2種の危険場所での使用が一般的です。表示記号は「d」が使われます。
油入防爆構造
油入防爆構造は、電気機器の発生する電気火花やアークを絶縁油に収め、油面上に存在する爆発性ガスに引火しないようにする構造です。「o」という表示記号が使用されます。
絶縁油が電気部品を保護して爆発性ガスとの接触を遮断する仕組みです。
内圧防爆構造
内圧防爆構造は、容器内に保護気体を圧入し、外部の圧力よりも高い内圧を維持することで、爆発性ガスの侵入を防止する構造です。この構造は「f」という表示記号で示されます。
内部の高い圧力が外部の圧力を上回るため、爆発性ガスが容器内に侵入することはありません。
安全増防爆構造
安全増防爆構造は、電気火花や高温の発生を防止するために設計された構造です。この構造は「e」という表示記号で示されます。
電気機器の正常な運転中や高温が発生してはならない箇所での火花の発生を防止するため、安全性をさらに向上させた構造です。通常、2種の危険場所で使用されます。
本質安全防爆構造
本質安全防爆構造は、正常な状態や事故発生時において、電気火花や高温部によって爆発性ガスが引火しないことが公的機関の試験によって確認された構造です。
この構造は「i」という表示記号で示されます。高い安全性を備えており、1種および2種の危険場所で使用されます。
特殊防爆構造
特殊防爆構造は、記号「d. o. f .e. i」以外で公的機関の試験によって確認された構造です。この構造は爆発性ガスに引火しない特性を持ち、1種および2種の危険場所で使用されます。
表示記号として「s」と示されます。
まとめ
防爆エリアでの安全性を確保するためには、防爆エリアに対応した機器を使用することが重要です。日本国内の基準に合格した防爆機器を選ぶことで、爆発や引火のリスクを最小限に抑えることができます。
それぞれの防爆構造の特徴と安全性を考慮し、適切な防爆構造の選んで正しく設置することで、作業現場や施設での安全性を確保することができます。
おすすめの防爆タブレット3選
防爆タブレットを選ぶ際には重要な3つのポイントがあります。
- 国内の防爆基準「国内防爆検定」に合格していること
- 業務との互換性が高く作業効率が上がるOSであること
- 価格や保証などへの信頼性が高い国内正規代理店であること
ここでは、3つのポイントすべてをクリアした防爆タブレットを、製品の特徴別に紹介しています。
ワンタッチボタンで
サクサク動くタブレット
「UX10-EX」
（日本ノヴァシステム）
日本ノヴァシステム株式会社公式HP
https://jnovas.com/product-list/ux10-ex/
- 屋外などの画面が見づらい場所でもミスなく確実に操作したい時
- カメラやバーコードリーダーなど様々なツールを頻繁に使用する現場での利用
隅々まで確認できる
タブレット
「Pad-Ex 01」
（ジャパンマシナリー）
ジャパンマシナリー株式会社公式HP
https://www.jmc.asia/products/pad-ex/
- 拡大できないツールの細かい数値を確認したい時
- 11インチ仕様のアプリを使用している現場での利用
防爆ZONE 1に
対応しているタブレット
（エイジェックス・テクノロジーズ）
「Aegex100M」
（ビーエヌテクノロジー）
エイジェックス・テクノロジーズ公式HP
https://aegex.com/solutions/aegex100m-intrinsically-safe-tablet
- 爆発性ガスが常に集積する場所で使う時
- ZONE 1とZONE 2の移動が頻繁にあり使い分けが難しい現場での利用