防爆とは、爆発の危険がある場所において、対策を施すことを指します。可燃性ガスや熱発性ガスが放出される石油精製工場や化学合成プラントなどでは、通常の電気機器が発する微細な火花がガスの発火・爆発の引き金となります。
そのため、防爆対策は爆発のリスクを排除するために必要不可欠です。適切な防爆対策を行うことで、危険エリアでも安全に作業することができます。
防爆対応された機器は「防爆構造電気機械器具」と呼ばれ、一般的に防爆機器や防爆端末とも称されます。これらの機器は石油コンビナートや化学合成プラントなど可燃性ガスが常に発生する場所や、発電所など爆発の危険がある場所で使用されています。
可燃性物質を含んだインクを使用している塗料工場や製造工場、粉塵爆発のリスクがある食品工場などで活躍しているツールです。
労働安全衛生法の下では、危険な作業や有害な作業に関連する機械などに規制が存在します(労働安全衛生法、労働安全衛生法施行令)。つまり、爆発の可能性がある危険な場所では、防爆規格を満たさない電子機器の使用は法律で禁止されていることがわかります。
日本では、公益社団法人産業安全技術協会などの国から認可を受けた登録機関による防爆試験(型式検定)が行われ、その試験に合格する必要があります。日本国内では、防爆試験をクリアした機器にのみ型式検定合格証が発行され、それを取得した製品でなければ使用できません。
石油精製プラントなど常に可燃性ガスが充満している場所から、有事の際に可燃性ガスが漏れる可能性のある場所まで、爆発の危険度に基づいて危険場所は3つに分類されています。
TIISなどの防爆規格は、爆発の危険場所に応じて異なる審査基準が設けられている規格です。常に爆発の危険がある場所はZONE0、爆発の可能性がある一時的な場所はZONE1、通常は爆発の可能性がないか、発生しても短時間しか持続しない場所はZONE2となります。
国際的な防爆規格として、IEC(国際電気標準会議)の下に運用されているIECExシステムがあります。これは防爆機器に関する国際的な相互認証制度であり、IEC防爆機器規格適合試験制度として知られています。現在、世界35カ国が参加しており、日本も2005年に加盟しました。
また、国によっては独自の防爆規格が存在します。アメリカの有名な規格であるUL規格(UL-429/1002)やヨーロッパ(EU諸国)のATEX規格などがその一例です。国によって異なる防爆規格が存在することに注意が必要です。
参照元:イメージャー公式サイト(https://imagers.co.jp/contents/364/)
防爆エリアでの安全な使用を求めるなら、防爆エリアに対応した機器の選択が重要です。日本国内の基準に合格した端末を選ぶことで、防爆対策を適切に行うことができます。安全性と信頼性を考慮し、防爆タブレットを選ぶことが理想的です。
防爆タブレットを選ぶ際には重要な3つのポイントがあります。
ここでは、3つのポイントすべてをクリアした防爆タブレットを、製品の特徴別に紹介しています。